NetBSDって何ですか

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まず読むべき物

当然ですが、オリジナルのドキュメントを読みましょう。

独自説明

注意: この項目はオフィシャルな説明ではありません。間違っているかもしれません。
NetBSDって何ですか
  • OS(の一種)です。
OSってなんですか
  • コンピュータの資源(ハードウェアやメモリ管理、アプリケーションソフトウェアの実行に必要なもの)を管理するソフトウェアのことです。
  • アプリケーションが簡単にコンピュータの資源を使って動かすことができるように、色々な手段を提供します。
NetBSDはどんなOSですか
  • BSD系UNIXの末裔(の一つ)です。UNIXは現在(TM)なのでUNIXとは名乗っていません。
  • NetBSDの最初のリリースは1993年で既に20年くらいの歴史があります。
  • 世界中の開発者によりオープンに開発されています。
  • 多様なコンピュータで動かせることを念頭に開発されています。一般的にこれは「移植性に優れる」と言われ、NetBSDのもっとも大きな特徴の一つです。
BSD系UNIX,BSD系OSってなんですか
  • カルフォルニア大学バークレー校で拡張されたUNIX(当時)です。バークレー版UNIX(当時)とも言われます。TMの関係で最近はUNIXとは言うことはできませんが、非常に近い存在です。
  • BSD系OS自体は30年以上の非常に長い歴史があります。
  • Internetで使われる通信方式、TCP/IPの事実上標準インターフェースであるBerkeley SocketはBSDから生まれています。
  • BSDの最終バージョンである4.4BSD-Lite/-Lite2が無償公開されたため、現在のNetBSDはこれをベースとしています。ただし当時の物とはかなり変わっています。
FreeBSDと同じ物ですか、どこが違いますか
  • FreeBSDもNetBSDと同じくBSD系のOSですが、提供される物(実行バイナリ、ソース、他)も開発チームも別物です。
  • Linuxの多くのdistributionがOSの中心部(カーネル)は必ずLinux カーネルであるのに対して、FreeBSDとNetBSDはカーネルも全く異なります。つまり別のOSです。
  • 同じ祖先を持つので、機能としては似ている、共通する部分も多くあります。また、どちらにも参加している開発者も珍しくありません。
NetBSDはどんな機械で動きますか
  • 組み込み機器のような小さな機械から、大型サーバまで色々な機器で動きます。一部ゲームコンソールやハンドヘルドコンピュータのような特殊なハードウェアでも動きます。もちろん一般的に「PC」とよばれるコンピュータでも動きます (が、最新のハードウェアではちゃんと動かない部分があったりもします)。
  • 非常に古い機械から最新のサーバまで動かすことができます。
  • NetBSD 5.xや6.xでは、50機種以上をサポートしています。
なぜいろんな機械で動くのですか
  • そうなるための仕組みがあり、いろんな機械で動くように努力をしてきたからです。
  • どんなコンピュータでも基本的に同じ仕組みの部分、使っているCPUや機器などハードウェア的に同じ部分、接続方法(バス)が同じ部分、完全に機械に固有の部分というように、それぞれ独立した設計をしています。
  • 共通の部分は流用できるように、これに機種(ハードウェア)独自の部分だけを作って追加すればNetBSDを動かすことができるようにと考えて作られています(理想的には)。
NetBSDで何ができますか
  • UNIX系OSでできることはだいたい何でもできます。
  • 色んな機種で動くのでNetBSD上で作成したアプリケーションプログラムも色んな機種で動かすことができます(原理的には)。
アプリケーションは何がありますか
  • 基本的な操作環境(コマンド)、コンパイラ、ライブラリは標準配布物に含まれています。
  • サーバプログラムも、X上で動くGUIのアプリケーションも動きます(もちろんX環境を持つ場合に限ります)。
  • 標準配布物には含まれませんがperl, python, ruby 等各種のスクリプト言語も使えます。
  • pkgsrcというアプリケーション構築フレームワークがあり、10000以上のアプリケーションを簡単に構築できます。
NetBSD の開発環境はどんなものがありますか
  • コンパイラ(Gnu C compilerや最近ではllvmのclangも使えるようになりつつあります)やmake等の基本的なツールで開発してます。多くの部分はC言語で記述されています。なんとかスタジオのようなGUIの統合開発環境はありません。
  • 異なるCPUやハードウェア用にクロスコンパイルができ、クロス開発のためのツールもNetBSDの標準ソースツリーに含まれています。
  • クロス開発ツールによってNetBSD以外の環境でもNetBSDを開発することができます(各種Linux, Windows, MacOSX, 他)
NetBSDはどのようなライセンスで配布されていますか
  • ライセンス表記: http://www.NetBSD.org/about/redistribution.html#default
  • NetBSD本体はBSDライセンスです。ライセンス条項を明記すれば自由に配布できます。バイナリだけ配布してもかまいません。派生物に自身のライセンスを強制しません。
  • 開発ツール等に他のライセンスのものも含まれますがソースコード上ではディレクトリを明確に分割しています。
Linuxではないのですか
  • OSということでは似ていますが別物です。生い立ちも、構成する部品も、配布ライセンスも異なります。
  • 著名なLinux Distributionでは多くのアプリケーションを同梱していたり、カスタマイズされたGUIを提供していたりしますが、そういうものはありません。
  • 標準配布セットに含まれるシェルツールの多くもGNU仕様ではありません。
NetBSDの苦手なところは何ですか
  • ソースが公開されずバイナリだけで配布(あるいは販売される)アプリケーションはまずありません。
  • 仕様が公開されていなかったり、最新のハードウェアへの対応は遅いまたは無いことが多いです。例えば、最近のIntel PC(Core-i5等のような、Intel統合グラフィックや最新のGPUを持つ機種)ではXサーバが完全には動かない物がほとんどです。
  • 「統一されたデスクトップ環境」のようなものはありません。
  • 「インストール後何でも入ってて、最初から何でもできる」ということは残念ながらあ りません。必要な物を自分で後からインストールし設定する必要があります。
  • 新しいバージョンがなかなか出ません。

その他

このドキュメントは http://www.yagoto-urayama.jp/~oshimaya/netbsd/whatis/whatis_netbsd.html にあります。 (不定期更新)

$Id: whatis_netbsd.html,v 1.9 2013/08/06 15:55:28 oshima Exp $