nbugではOSS2001に協力するということで、名古屋からいくつかの展示用マシンを持ち込みました。今回は講演とは展示室が違っておりあまり見られなかった方も多くいると思います。
ということで、展示用に使ったマシンの解説と、その写真の一部を紹介しましょう。
なお、このページの内容は私(大島)の独断に基づくものであり、OSS2001主催者側やnbug、およびその他関係団体の正式な報告ではありません。御了承下さい。
一部では魅惑のH嶋コレクション(仮称)注1とまで言われてしまった、nbugのH嶋氏所有マシンたち(の、一部)をメインとして展示しました。以下のうちNetBSDマシンたちは全てH嶋氏所有のものです。ただし"コレクションではなく、ちゃんと実稼働している現役マシンばかり(ただしSE30を除く)"だそうですので、お間違いなく(^^)。
注1: すいません、最初に言ったのは何を隠そうこの私(^^;
Apple iBook (dual USB)
Appleの最新Notebook computer。
最新のiBookももちろん、NetBSDが動作します。所有者曰く、"PowerPC搭載の持ち運び可能なWorkstationのつもり"だそうです。
Xが動いている画面だけ見るとMacであることに気がつきません。唯一、ポインティングデバイスが1ボタンであることがMacを主張しています。
隣のトロHUBはこのibookではなく、NetBSD/i386で動いていたのでした。
Apple Macintosh SE30
今や伝説と化している感のある(?)、一体型Macintosh。MC68030 15MHzで、もちろんNetBSDが動作。
これはもう存在そのものが見所でしょう。モノクロでも解像度が低くても、ちゃんとXも動作しています。噂ではこのキーボードがレアものらしい?
rogueを起動したらいきなりモンスタールームで、身動きとれず(笑)。
Commodore Amiga 4000
映像方面では非常に有名(だった?)、Commodoreのコンピュータ。MC68040/40MHzを搭載。メモリは都合により8MByte。
知る人ぞ知る、というAmigaですが、020以上でMMUを載せたマシンであればNetBSDが動作します。もちろん最新のソフトも動きます。ということで、会場で展示中にw3mブラウザをmakeして動かしました。
また、オンボードと増設の2つのディスプレイカードを使い、1日目はX Window Systemでディアルディスプレイを実現していました。
ある時異常にディスクアクセスが発生し、調べると起動してから3時間15分経過しており、内蔵タイマの電池が切れているため3:15になってcronによりdailyが動いていたのでした。
このAmiga用RGBディスプレイCommodole 1080が妙に人気でした。
NEC Mobile Gear II MC/R430
本来はWindows CE機であるモバイルギアで動作するNetBSD。システムはCFサイズのMicrodriveで動作しています。
Amigaの上に乗っているがMobileGearII。
Xも動きますが、ここでは軽量グラフィカルインターフェースのMGL2が動作しています。こんなにちっちゃくても、ちゃんと日本語も使えます。
SEGA Dreamcast HTK-5000
ゲーム機でも動くNetBSDその1。NetBSD/sh3ベース。
ディスプレイはCommodoreのモニタにNTSCで出力。ゲーム機らしく(?)rougeを起動して動かしていました。ちなみにファイルシステムはnfsマウント。ちょっと地味でしたね。
SONY Playstation2 SCPH-10000
ゲーム機でも動くNetBSDその2。これだけはNetBSD本体にはmergeされていません。注2
一部で噂の、PS2で動くNetBSD。PS2 Linuxのloaderだけ使ってNetBSDをnetworkからboot。ただ、Sync on Greenで動作可能なディスプレイを用意できなかったため、画面はnetworkからのみ。
ちなみにboot時にはキー入力の必要があるため、手探りで入力、起動していました。
何とか起動できたので、dmesg出力を写真に収めました(下)。
注2: その後10月16日にNetBSD-currentにmergeされました。
SONY VAIO PCG-C1R
いわゆるPC-AT互換機で動作するNetBSD。おそらく最もメジャーなportsでしょう。
PS2の上に載せてあるのがVAIO。
このVAIOは実は非常に活躍していたのです。
まず、いちばん上の写真にある、トロHUBはここにつながり"MIDIデバイス"として動作していました。これは名大祭のときと同じですが、今回は音源はVAIO内蔵音源でした。
次に、NetBSD/dreamcast、NetBSD/playstation2双方のnfsサーバになっていました。どちらも本体のファイルシステムは使っていません。また、それぞれの起動のためにdhcpサーバ、tftpサーバにもなっていました。こんなに小さいのに。
HITACHI FLORA11 PC9NP7
おそらくパソコンで動く一番メジャーな*BSDであるはずのFreeBSD。OSS2001の開催直前にリリースされた4.4 Releaseを実は会場でセットアップしました。 ノートパソコンは一部で話題(?)の、謎の限定仕様FLORA note。見掛けはかなりキワモノですが、中身はIntel BX Chipset, Trident Cyber5235DVD, YAMAHA YMF-744などかなり枯れたハードウェアで、素直に*BSDが動きます。
見所はなんといってもその外観でしょう。しかもネームプレートにはWE LOVE *BSDの文字が(笑)。
nbugの展示がNetBSDだらけだったため、FreeBSDを私(大島)がセットアップしたのですが、普段やはりNetBSDばっかり使っているためすっかりFreeBSDを忘れており、結果日本語フォント等の設定をなぜか間違えてしまいました。とはいえ、なんとかXも動き、mozillaも動いておりました。
Apple iBook
その形が特徴的な、初代iBook。そうはいっても中身はれっきとしたPowerPC搭載Macintosh。
OpenBSDが動作していました。
2日目のみの展示で、若草OpenBSD友の会の鴨先生が持ってきて下さいました。
そもそもOpenBSD自体見たことない人も多いのでは。
残念ながら写真はありません。ごめんなさい。
注3: OpenBSD/powerpcは2.9までで、3.0からはOpenBSD/macppcと名前が変わるそうです。PowerPCからPPC Macが独立、ということですがOpenBSDで他のPowerPCアーキテクチャがあるっていう話を私は知りません(^^;
今回はあまり、というかほとんど写真を撮っていなかったのですが、若干2枚だけ紹介しましょう。
展示会場では、同時に即売物もありました。内容は、まずIPv6のKAME Projectでおなじみのかめぬい。そしてNetBSD携帯ストラップ、各種書籍など。なぜかSPAM缶が並んでいますが、これは売り物ではないらしい...(^^;
iBookでMac OS上のVirtualPC(?)でWindowsを立ち上げたはずなのに、なぜかOpenBSDが立ち上がってしまって、焦るH嶋氏。「なぜ? なぜ? Windows立ち上げたはずなのにぃ〜」
その答えは、ゲストOS側のCD-ROMドライブにOpenBSDのインストールイメージが入っていたためでした。
それにしてもMacOSが動いている画面の中にOpenBSDのブートメッセージが表示されていく様子はかなり異様でした(^^)。
注4: 決して会場内のネットワークで流れていたわけではありません。某所で捕獲されていたものを持ってきただけです。
なかなか楽しい2日間でした。このような催しに参加できて嬉しいし、また、たくさんのOpenSourceの凄い人、有名な人と話ができてとても勉強になりました。
今後もこういう催しに参加できるのであれば、なるべく参加したいです。
今後、このようなイベントで展示物にお困りの場合がありましたらNagoya *BSD Users' Groupまで連絡してみて下さい。もしかしたら魅惑のH嶋コレクションが出動するかもしれません。おいしい郷土料理などがあれば確率は高いかも?
今回の展示品以外にも、nbugに入っている人たちの所有物にはまだまだレアな逸品が...注5(笑)
注5: 「オープンソースのつどい2001」あたりにも色々出てますが、きっとまだまだ色々出てくることでしょう。そういう私もNetBSD/x68kとか80386SXなFreeBSD(98)とかあります。
このページにある写真は全て大島が個人的に撮影してきたものです。なお、このページ以外での使用については、大島までお問い合わせ下さい。
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